もともと本書は映画の脚本をリライトするノウハウ本だったが、第二版で、最初から書く場合のノウハウも納められ、結果としてハリウッド映画の種明かしをあますところなく行う内容となった。本書は4部構成である。第1部はストーリーの構成法である。私は特にサブプロットの部分が参考になった。「トッツィー」が好例として取り上げられている。第2部はアイデアの作り方であり、神話をベースにすると人々に親しみやすく「売れる」映画になるなどのノウハウが述べられている。第3部は登場人物の描き方である。数・役割などについて詳しく説明されている。登場人物の考え方がストーリーの中で変化していく重要性を「アフリカの女王」などを例に説明している。黒人の悪役ばかりだと人種差別的と誤解されるので善人の黒人も登場させるべきなど実践的アドバイスも多い。第4部は実例として、「刑事ジョン・ブック」(原題Witness)がどのようにして考案され作品となり撮影され編集されてアカデミー賞を獲るにいたったかが書かれている。
本書には既に挙げた映画の他に「バック・トゥー・ザ・フューチャー」「スター・ウォーズ」など多くの映画が引用されており、これらをなるべく多く見てから本書を読んだほうがわかりやすい。