タイトルは「モールス」よりも原書版に近い方がラストとも合うのに。
残酷シーンには疲れたのですが、リメイク版はもちろんですが、オリジナル版の
映画も見たいと思いました。
北欧の人の名前に馴染みがないので、最初は誰が誰だかなおさら掴みにくかったです。
でも、特に下巻の方でがんがん読むスピードが上がっていき、夕食を食べるのが
凄く遅くなる位でした(笑)。
エリと知り合い仲良くなりたいと思う気持ち、ヴァンパイアと知って離れたいと思うオスカル
の心理がイジメの合間に丁寧に書かれていて、大人よりも世界(?)が狭く、枠をはめられている
子供の友情・恋の物語という部分が生きてきます。
ちゃんと殺しておかないと必ずヴァンパイアになってしまうという設定とか、純粋に吸血鬼になる
というよりは何かに乗っ取られているような感じがあること、体の変化の部分等で
オリジナリティーがあって興味深い。
また、これまでの吸血鬼より血がすぐに必要になり代替物がないのが弱点で、だからこそどんどん
殺し続けなければならないので、エリが逆襲されないかハラハラ感が大きかったです。
ただ、導入部のオスカルのイジメに関する部分とホーカンの児童ポルノチックな部分を
もう少し省いて、ヴァンパイヤとして生きてきたエリの過去や衝撃的なラストとその後の話に
もっともっと厚みを持たせてもらいたかったと思いました。
オスカルの内面、エリとの会話がほしかったです。
読後、萩尾望都の「ポーの一族」を読み返してしまいました。