これまたこの数年、お気に入りのコミックの一つ。宇宙ものといえば、今は「宇宙兄弟」なんだろうけど(そっちも大好きだけど)、こちらは、よりハードでリアルな内容。今回もゾクゾクして、痺れる展開だった。
この数巻は、猿渡吾郎から、その息子、ムーンチャイルドの歩が主人公となっているが、今回は、地下の月政府への抵抗組織に見を投じた歩の友人たちとマギーが主人公。彼らもまた追われる身となっていたが、その逃亡生活の有様と、それと並行して、吾郎の後釜としてSGポリスの長官となった通称「ベビーフェース」と呼ばれる男による三人の追跡劇が描かれる。
このコミックの良さは、宇宙への夢と希望、ロマンといった甘いところはほとんどなく、むしろ近未来において、現実世界の一部となった月面をめぐる大国間の政治の駆け引きといった非常にリアルでハードなポリティカルサスペンスとなっているところ。かなり好きなコミックで、今回の展開も読み応え充分だった。