この巻に不満をおっしゃる方は「昴」4巻の時点でも多分同じ事をおっしゃっておられたんじゃないでしょうか。全11巻の中の4巻目、その時点では満足していなかった・・と言うより作者がこの作品で描こうとしていたものの全貌が我々に見えなかったのはある意味当然かもしれません。
連載中、あれほどボロクソに言われながら完結後評価が一変した漫画を私は知りません。まさに終わってから本当の価値がわかる・・・私もそうした読者の一人でしたが。「昴」連載終了後数年経った今、ボロクソどころか絶賛の声しか聞きません。そういう意味ではMOONも同じ軌跡をたどっているように思いワクワクします。ドイツで幕を開けパートナーと出会い日本公演では昴が過去の因縁と対決し、今度はコンクール、どうやらライバルとなる少女も登場。わずか4冊のうちの怒涛の展開の早さも楽しいです。でもまだまだこれから。この時点で中途半端な絶賛など得ても小さくまとまった作品になるだけのような気もします。同じ主人公ですが描き方のアプローチを少し変えてきたのかな?私個人としては「昴」よりMOONのほうがはるかに読みやすくて好きです。前作「昴」ではあまり描かれず個人的にはそれこそ不満だった昴の女の子らしさや可愛らしさが満載なのがうれしいです。
今連載の方ではある意味かつての「昴」以上に大変なことになっていますがこの4巻を読まなければ5巻の大盛り上がりは当然理解できません。その意味でも「昴」の4巻と同じです。内容は全く違いますが。
全巻とにかく何でもいいから嵐のように盛り上がらないと嫌だ、という方にはこの4巻はお薦めしません。戦いの静かなる前奏曲、これを楽しめる方には最高のMOON4巻です。