ムックを買う動機には2種類あると思う。
そのジャンルについての興味を追求する過程で買う場合と、未知のジャンルへの興味の入り口として買う場合と。
私が本書を買った理由はどちらかといえば前者だが、後者の目的に十分足りる、充実したムックという印象を受けた。
『MMA Legend』シリーズの記念すべき第1冊めの顔は「ヘビー級世界最強の男」Fedor Emelianenko(エメリヤーエンコ・ヒョードル)。戦績をひもとくことがそのまま「人類最強」を決める闘いの歴史となる男なのだから、近年の総合格闘技の歴史を限られた誌面で簡潔に押さえるには最適の人選と言える。
格闘技は結果がすべてとはいえ、選手の人となりや練習環境といった背景を知ることで、彼らの闘いをより興味深く見ることが出来るようになるものだ。その点、ここに収められた多くの取材記事はその欲求にもきちんと応えてくれる。
マニアだけでなく、潜在的なファン層に訴えかけ、ひいては総合格闘技への理解を深める助けとなる良書と呼んでいいのではないだろうか。続刊も非常に期待している。