一見すると、どこかの企業オフィスで、上司と若い部下たちが利潤追求の
企業戦略を練っているような雰囲気があるし、彼らのプライベートな生活での
恋やいろんな悩みもほどよく描き込まれている・・つまり、普通の人々が
たまたま諜報員という仕事をしているという印象なのだ。
だが見ているうちに、これは、21世紀のイギリス国内の治安維持と
政府擁護のために、謀略、諜報、盗聴に明け暮れる日々を過ごし、
時には抹殺も実行する恐ろしいスパイ組織であることを思い知らされる。
核となる3人の若き職員とベテラン上司を中心に、政治思想がらみの
国内テロやスパイ活動、組織犯罪に対して、最新機器と権謀術策を尽くして
立ち向かう話だが、イギリスという国が世界史の中で何をしてきたかを背景に
匂わすような、いかにもBBC製作らしい皮肉と批判も込められている。
とにかく、政治サスペンス物として大変面白い。
どのエピソードも、スピードある展開と意外な結末が用意されていて、
最後まで目が離せない。ちょっとしたミスから部下を死なせ、
敵の裏をかいたと思えば味方に裏切られ、職員同士にも圧力や汚職があり、
愛を育てる間もなく別れがあり、常に死と隣り合わせの諜報員活動とは、
ふと思えば現代の我々の生活と大きな差はないのかもしれない。