197頁の図4-3 "重篤な低Ca" は "重篤な低K"の間違いではと思って
原著を購入したら、やはり、 "severe↓ K" と記載されていた。
Ca と K の誤植だったがこれくらいはよくある話だろう。
208頁にTTKGという略号が出てきた。
原著にはtranstubular potassium gradient(TTKG)と記載されているのに
訳本では突然、TTKG=(Uk/Pk)/(Uosm/Posm)いう記載に留まっていた。
とても研修医向けの訳本としては不親切。
読み進んでいくと、とんでもない誤訳に出くわした。
(誤訳)
プロテインC/SやAT IIIは急性の血栓症や抗凝固に影響を与える。
完全な抗凝固療法ののち2週間以上してからが最もよい評価が得られる。
を読んで、医学書としての記述以前に、日本語としても理解不能であった。
(原文)
Protein C & S and ATIII levels are affected by acute thrombosis and anticoagulation.
∴levels best assesed ≧ 2 wk after completing anticoagulation course.
最初の文は機械翻訳ですら
プロテインC&SとAT IIIのレベルは、急性血栓症と抗凝固療法の影響を受けます。
と正しく翻訳します。
三流大学卒の私ですら
「プロテインC/SやAT IIIの値は急性の血栓症や抗凝固療法の影響を受ける。
故に、抗凝固療法を終了後、2週間以上経てから検査するのがよい。」
と訳せます。
日本語版は文字が大きくて読みやすいと思って購入したが、
結局、記述に疑問を持ったら原著にあたらざるを得ないので
この本を読むためには原著と虫眼鏡を併せて買った方がいいと思います。
とはいうもの原著も相当読みにくいのも事実です。
解説もなく略号が使われている
(例:abx=antibitics)ので、翻訳するのも苦労したと思います。