現在のように当たり前のようにビートルズに関する情報も無く、楽器や種類豊富なエフェクターも無かった時代。
そしてなによりビートルズの生の演奏そのものにも66年の三日間でしか触れる事が出来ず、演奏シーンと言えば数少ない洋楽系のTV番組やフィルムコンサート(判るかい?)で知るしか無かった時代にこれだけ完璧にコピーをし忠実に再現出来ていると言うことは彼らの年齢を考えても奇跡のようなことでした。
当時可能な限りの同じ楽器を用意し、レコーディングもステレオ録音用の機材を使いながらもモノラル録音すると言う懲りようからも彼らの真摯な姿勢が伺えます。
惜しむらくは当時の日本のレコーディング技術の低さからか、それともエンジニアがビートルズを判っていなかったからか各楽器や歌のバランスが本家と全然違う、ここさえきちんと押さえていれば命の吹き込まれた優秀なコピーが出来上がって居たのにと思うと残念でなりません。
そんなマイナス要素があってもこのアルバムの出来映えは素晴らしく一聴の価値があります。
CDからビートルズに入った世代の人には曲順やジャケットデザインに違和感を感じるでしょうが、これらは東芝音楽工業(当時)から発売された日本初のビートルズのLP(Meet The Beatles)の完全なコピーであり、かつビートルズに捧げる上質のパロディでもあります。
前回発売時の極東ロックシリーズが手に入りにくくなった現在、今回このような紙ジャケット仕様で再発されたのはビートルズファンに取っては非常に嬉しい限りです。残念ながらオリジナル曲を含む4曲の追加がされていないのでオフ・コース時代の清水仁ファンには物足りないかもしれませんが、ビートルズカバーにも触手を伸ばすビートルズコレクターに取ってはむしろ今回の形の方が嬉しい人も多いかもしれません。
//今回の紙ジャケ仕様発売にあたり極東ロックシリーズ版のレビューに追加修正いたしました。//