ダークファンタジーではあるが、あまり暗くない作品だと思う。
知っている作品からすると、「D,Gray-man」+「ベルセルク」のような印象を受けた。
ストーリーを追う為に、只ページを捲って読むだけの作品ではなく
美術品・工芸品を魅せる事を考えて、描かれているように思える。
アンティーク品を扱っているだけに、装飾美・造形美を重んじており
ふんだんに使う事によって、画力が高い作者の技術が存分に活かされている。
同族狩りをしていても復讐劇ではなく、良心や善意で行動している為に
話の土台は悲劇なのだが、暗さはあまり感じない。
しかし残虐シーンも結構あるので、一般向けとまでは行かないかと思う。
主役のマーチは、制約を受けて生きているが、クールな暗い人間ではなく
普通に笑うし、狐に褒められて、素直に喜んだ時は可愛かった。
今の所、1番好きなのはジェーク。
ビジュアルは多少人間離れしているが、マーチを助けた時の強さは
腕っぷしもさる事ながら、優しさを持った精神の方も強く光っていた。
私も、「新暗行御史」の作者の新作だからと思って読んだ為か、最初は物足りなさを感じた。
しかしこの作品は、狩り(バトル)より
「芸術品を巡る、魔と人間の残酷童話」としての色が濃い。
漫画だけでなく、美術・芸術品も好きな人には
ストーリー以外にも感銘を受けるポイントが多いと思う。
このまま装飾美・造形美を保ったまま、話が進む事を期待します。