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11 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
今でも新しく、今でも身震いがするフィルムの至宝。,
By
レビュー対象商品: フリッツ・ラング・コレクション M [DVD] (DVD)
第一次世界大戦後の荒廃したヨーロッパで巻き起こる芸術の幻想的表現方法。こうしたドイツ表現主義の流れを忠実に映画に反映させるフリッツ・ラング監督。ゆがんだ心理、必要以上に不安をあおる社会描写など一筋縄ではいかないような表現法をひっさげ、アメリカ映画にも多大な影響を与えた人物です。ドイツ時代のトーキー初期における作品がこの『M』。そしてこれは表現主義の主張が随所に盛り込まれ、それがフィルムの核として完全に機能してしまっています。エキセントリックなプレゼンテーション、忍び寄る恐怖、すべるようにスムーズなカメラワーク、意図的であるかどうかはわかりませんが、あるときは音を入れ、あるときは沈黙のまま物語を進めてしまう大胆な編集。そして本フィルムの最重要人物に扮した怪優ピーター・ローレの訳のわからないほどの不気味さ、脆さ。 こうしたまことに印象深い各要素をラング監督はシンプルなストーリーラインにはめ込んでいきますが、これらの配置のしかたが要領を得ているおかげで全体的に決して過剰になっていないところが見事。しばしばラングは、こうした贅沢な要素を盛り込みすぎて失敗してしまうきらいがあるのですが、本編はそのやりすぎがむしろ功を奏しています。 物語の背景に蔓延する恐怖。その恐怖は決して発表からおよそ70年あまりを経た作品から発せられているものとは思えないほど新しく今でもじわじわと心に襲いかかるのです。何が社会秩序なのか、なにが混沌なのか。誰が悪いのか、皆おかしいのか。そんな問いに身震いせざるを得ない、これは近代社会のひずみから零れ落ちたフィルムの至宝。
11 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
クセのある女性,
By ほっぷにくにく (北海道札幌市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: M [DVD] (DVD)
美元。一見した派手さはない。が、こういう女性がきっと男を狂わせるんだろうな〜と関心しきり。根は優しそうなヤクザトモロヲとの関わりが面白い。結構二人は深い繋がりあるんじゃね?と前半から思わせる。トモロヲも一生懸命ヤクザしてるが、ヤクザではなくベッドヤクザにしか見えない変な微笑ましさがある。そういうプレイにしか見えなかったのが難点か。 Mという表題だが、登場人物の誰が味わっている被加虐嗜好なんだろうか。様々な見方ができる味わい深い作品である。単にエロ目的でも十分面白い作品ですが。 女性上位で一生懸命に腰を動かす美元。タクシーのなかでオイタしながら身を攀じる美元。可愛いな〜と思うシーンが沢山ありましたよ。スタイルは本当に見事。それだけでも見る価値あり。眼福とはこのこと。
19 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
M,
By
レビュー対象商品: フリッツ・ラング・コレクション M [DVD] (DVD)
このレーベルは価格は高いけれども、解説や付録映像が豊富でそれなり納得できる内容と常々思っています。フリッツ・ラングのドイツ時代の作品は案外原型で残っていないものが多いようですね。この初トーキー作品も例外ではないようです。散逸したり国によってシーンが差し替えられたり、また後年に手が入ったりといろいろです。今回のものはオリジナルに近い形とか。以前にVHSやLDで出ていたものとラストは違うような感じです。(比較していないので感じだけなのですが。)また、途中無音になるところがあります。最初プレーヤーの故障かなと思ったのですが、わざとそういうふうにしているそうです。ここも後年擬音を入れたプリントが流布していて、それは観た記憶があります。監督の意図を全く無視した改竄行為ではと思いました。古い映画になるとなかなか原型を留めていないのは日本映画だけではないようです。しかし、日本映画の散逸した率はやはり高いようです。
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