キースとカールがコメントを寄せている事からも明らかだが、これはELP公認のライヴ盤と言っていいと思う。過去には数曲が「Time And A Place」(4CDセット)などで世に出ていたし、実際にコレクターズ音源としては定番中の定番でもあったが、こうやって、一般流通ルートで、しかも極めて良心的な価格で発売された事には敬意を表したい。
演奏はアルバム「四部作」発表後のオーケストラ帯同ツアーで抱えた赤字を返済するための「集金トリオツアー」(私が勝手に命名)からだが、正直、オケ入りのゴージャスなELPよりも、トリオで暴走するELPにこそ、興奮するのだ。
70年代後半の彼らのコンサートをフル収録した実況録音盤は今までなかったし、聴きごたえ十分。「タルカス」「ホウダウン」などは、全盛期である70年代初頭と同じ高速演奏だ。「展覧会の絵」も短縮版を堂々と演奏。
キースの電子オルガンの音が、今となっては時代性を感じさせる、あるいはカールのドラム音が軽い(当時彼が使っていたステンレス製の重量ドラムセットが鳴りを抑制しているので、マイク経由だと、音が痩せて聴こえる)とか、ミックスについてはご不満の向きもあろうが、個人的には大満足だ。
これぞ、終末期ELPの名演だと思う。