このレビューを書いてる今はベンチャーズ結成50週年の2009年です。ベンチャーズの皆さんおめでとう!そしてこのディスクが現在から26年前、約半分の時期のライブ録音というのもあり、書き込みをした次第です。
1973年はベンチャーズが二つに割れての来日となりました。理由は?TV出演の時メル・テイラーが聞かれて親指と人差し指で○を描いてましたが、マジなのか?アメリカ人特有のブラックジョークだったんでしょうか?
閑話休題。片やドン・ボブ・ノーキーのいるベンチャーズ本体に対して、ザ・ダイナミックスのメンバーは途中加入者が多い、どちらかというと「ベンチャーズ親衛隊」といった趣き。当時ベンチャーズのコンサートは満員でしたが、こちらは半分から40%といった入りだったかな。ベースのボブ・スポルディングとサイドのビル・リンカーンは初お目見えながら、ベンチャーズとの付き合いはスタジオでの共演で十分の経歴の持ち主。事実、現在スポルディングは正式メンバーとなり来日公演を勤めています。
ベンチャーズ十八番の楽曲はごらんの通り揃えてますが、当時のヒット曲の選曲はベンチャーズと少し違った路線と言えるかもしれません。「やさしく歌って」「うつろな愛」といったバラードやフォーク系の選曲はベンチャーズでは選ばなかった感がします。逆にベンチャーズが演奏しそうでしていない「ロックンロール・ミュージック」や「ロール・オーバー・ベートーベン」は是非聞きたかった曲なので嬉しかったです。(選曲は直前にリリースされたアルバム「ロール・オーバー・ベートーベン」のもの)
サウンドは、録音技術の問題なのか音が軽く感じられ残念に思うところです。演奏はジュリーなど「親分」のいない環境がいいのか、彼特有のジャージーな雰囲気を随所に見せてます。ベースはやはりボブ・ボーグルの「ワイプ・アウト」「十番街の殺人」等での神懸かり的ベースを聴きなじんでる身には、ここでのスポルディングは大人しすぎる感じはあります。
この年のジュリーのギターはこの時代に常用してたギブソン・レスポールでしたが、あまり見ないトレモロ・アームの付いたものでした。このライブはなかなか出ませんでしたが、CDとなってお目見えしたときには感激し、即買いました。
ベテランのファンには「ベンチャーズは今後どうなっちゃうんだろ?」と心配した夏を思い出して、新参のファンには「ちょっと若ぶったベンチャーズ」というサウンドを、楽しんでください。☆-1は音の軽さとB・ボーグル不在のサウンドに対して、ほんのちょっとの不満のつもりで。