“ブロードウェイの女王”“ショー・ビジネスの申し子”と敬称されるライザ・ミネリのステージを余すところなく収録した作品。元々はLDで発売されていたがそれがDVD化されたものである。
オープニングからアンコールまでの時間があっという間に過ぎていく。ステージ構成から演出そして歌唱力はもちろんのことMCまでもが完全に計算し尽くされている。これはライザが紛れもなく“プロフェッショナル”のエンターテイナーだからできることであって、他のタレントには決して真似することのできない領域と呼ぶことができよう。敢えてこれに匹敵する可能性を持っている現役タレントを挙げるとするならば、ミック・ジャガーそしてストーンズのみだと思われる。
彼女のステージの定番は何と言っても“NEW YORK NEW YORK”をおいて他にない。それもこのラジオシティ・ミュージックホールだからだからこそピッタリと嵌る。この以前にもパリのオランピア劇場やカーネギー・ホールでのライブ録音が発売されているが、ライブパフォーマーとしてのライザ・ミネリのステージを堪能するならばここでの録画以外にあるはずはない。
発売から3年後の95年8月、東京のNHKホールで一夜だけのコンサートが開かれたが、その時はクロージングナンバーの“CABARET”のイントロが流れ始めるや客席は三階の一番後ろまで総立ちの文字通りスタンディング・オベーションに包まれ、アンコールの“NEW YORK NEW YORK”で幕が下りるまで拍手の止むことはなかった。