Disk1〜3を通じ、歌は低調、間の戯言は絶好調というロックスター・ジム・モリソンの生態を克明に記した作品。特にDisk 3はLight My Fire Jamと言える内容で、ある意味傑作と言えるかもしれない。まず、モリソン以外の三人は素晴らしい出来で、1967年3月マトリックスのライブでも披露していた、Light My Fire演奏論の元になったと思しきコルトレーン風のSummertimeや、My Favorite Thingsのメロディを織り交ぜた聴かせどころ満点の演奏を披露している。
しかし問題児モリソンがいる。最終Verseの出だしこそマトモだが、その後はマイクヘッドに口を押し付けて旋律をがなる悪ふざけ、へなへなヨレヨレの調子外れに続き、力なく萎えて終わるクライマックスのボーカルは最低だが、全て台無しのオチとしては史上最高クラスの面白さである。この最終Verseに入る前の詩を真面目に朗読出来ていることから考えると、酔っ払っているにも関わらず完全に意図的な行為と思われ、性的極点を完璧に描いてみせた1st収録のこの名曲、そして観客を嘲り愚弄しているのは明らかである。そして最終track、よく耳を澄ますと、ライブを強制終了させた主催者に向って「奴はコックサッカーだぜ!」と叫ぶモリソンの声が聞こえる。煽るモリソンと”We Want The Doors!”の怒号、ドアーズ(否ジム・モリソン)がパンクの源流と言われるのがわかる気がする音源、否、記録である。