本書はカーネル2.4について解説したものだ。現在の安定版カーネル2.4が実装しているOS機能の動作原理や概念の解説、主要な部分のソースコードと改造についての解説が行われている。本書で扱われている項目は、カーネルのコンパイル、Linuxカーネルの基本機能、Linuxのプロセスモデル、VMマネージャ、スケジューラ、シグナル、kHTTPd、システムコール、ファイルシステムとなっている。このようにカーネル2.4の全体を総覧しており、取り扱っている範囲が広いため、本書ではカーネルの要点とパフォーマンスに関連することに焦点をあわせている。そのため効率のよい学習ができるが、カーネルのコード解説は少なめなので、カーネルの個別の部分をより詳細に知りたい場合は他の書籍を利用するのが良いだろう。また本書を読み進めるためにはOSの知識が必須である。OSについてまったく知識がない方は別途学習する必要があるだろう。
Linuxの動作の詳細を知るためにはカーネルの設計を知ることがもっとも近道であるし、Linuxを利用したアプリケーション開発やLinuxそのものに手を入れる場合もカーネルの知識は必須である。Linuxカーネル2.4の全容を知りたい人に、おすすめしたい。(斎藤牧人)
(日経インターネットテクノロジー 2002/04/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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