二つのセッションから構成されている。まず一つ目は1〜4曲で、1960年9月8日カリフォルニアでの録音。この当時コルトレーンはアトランティックと契約していて、もう既に"Giant Steps","Coltrane Jazz"は同社からリリースされていた。何故ルーレットレコードから本盤がリリースされたのかは謎だ。メンバーはJohn Coltrane(ts), McCoy Tyner(p),Steve Davis(b), Billy Higgins(ds)。エルヴィン・ジョーンズに替わってドラムスの椅子に座ったヒギンスに注目が行く。エルヴィンと似た手数の多い、変拍子を強調したドラムスが聴ける。でもまだ手探りの状態で、やはりエルヴィンの方がフロントのコルトレーンをよりプッシュしていて、ヒギンスはまだ手ぬるいと感じる。ピアノのマッコイはここでも絶好調。"Coltrane Plays The Blues"に収録された"Mr. Day"と同名曲が1曲目の"One And Four"だ。2曲目が"Coltrane Legacy"で発表された"Exotica"。オルタネイトテイクも入っている。3曲目が"Coltrane Jazz"にも収録されている"Like Sonny"の別ヴァージョン。
二つ目のセッションは、5〜9曲目はトロンボーンのRay Draperとのセッション。バックのプレーヤーもJohn Maher(p),Spanky DeBrest(b),Larry Ritchie(ds)に替わっている。1958年ニューヨークでの録音。ドレイパーのリーダー作"A Tube Jazz"としてリリースされている。おどけた感じのトロンボーンと、”シーツ・オブ・サウンド”のコルトレーンのテナーの対照の妙が楽しめるセッションだ。全体的にブルージーなトーンが支配しているサウンドが良い。聴けば聴くほどに味わいが深くなる。プレステージ、アトランティック、インパルスとも違うコルトレーンが聴けて興味深い。