Lighthouse
この曲を始めて聞いたとき、なんと静かな曲なんだろうと思った。
「初めて会ったとき・・花火・・灯台の光・・手をとった」と熱いシーンをうたっているそのメロディーもリズムも静かで、Salyuの歌唱も思い出のシーンだからか静かだ。歌詞には情景のみが詠われ、感情表現がない。でもとても穏やかで心が開放される感じがする。
「果てしない海に旅立って・・白い・・ちいさな小舟たち・・光りに帆を張って」みたいなくだりは、それぞれの愛をはぐくんできた多くの人たちが、津波の去った跡の海のかなたへ旅立ったような印象。そして残された者たちも決して後ろ向きではないが、厳しい現実を見つめながら愛する人と手を携えて生きてゆく覚悟を表明する。
灯台の光は旅立つもの、ここに残り覚悟を決めて生きてゆくものどちらも照らして見守り、導いてゆく神のような存在のことか?
曲全体のバンドの音も、重厚な印象で、愛の喜びを歌う感じではない。
私はけして陰気な人間ではないが、3.11の一周年を前にこの曲を始めて聞いた私は、その後も繰り返し繰り返しこの曲を心引かれて聞いてきているが、上の印象は変らない。
この思いは自分だけか、レビューに書くべきかずっとなやんできたがやはり出そうと思ったのは、先日のコンサートでも、最新シングルなのに、静かな扱いだったからだ。
私は、この曲はSalyuとこの曲に関わった人たちが、精一杯の思いを込めた、3.11の犠牲者へのレクイエム(鎮魂歌)だと思っているし、もしその通りだとして、この気持ちのあらわし方を支持し称賛ようと思う。名曲だ!