2000年のデビュー作以来,4年ぶりとなる2ndアルバム。日本盤のライナーノーツによると,ここ数年の深刻な世界情勢の中で,自分の使命は人々を安心させるグッド・ミュージックを届けることと感じたというカール・トーマス。その言葉どおり味わい深いグッド・ミュージックの詰まった会心作に仕上がっている。
ハイライトは,「She Is」から「Dreamer」にかけての間奏曲1曲を含む中盤5曲だろう。
LLクールJの淡々としたラップもクールな「She Is」はメロウでグルーヴィー。続く「Know It's Alright」はレイトナイト向けのジャジーでロマンティックな間奏曲。「Make It Alright」はゆったりとしたスウィング感が心地よく,「Dreamer」は爽やかだが何処となく感傷的で胸に染みる。
この他にもほのかにラテン調の泣きのバラード「Let Me Know」,ハードボイルド・タッチの乾いた雰囲気のアップテンポ「Anything」など聴き所が多い。
間奏曲4曲を含むとはいえ,17曲構成はやや冗長的ではあるが,これだけ内容が充実していれば文句は言うまい。良質のコーヒーのように香り高く味わい深いアルバムであり,伝統的なソウル・ミュージックを今に語り継ぐ「古くて新しい」魅力にあふれた1枚。