ストーリー等、内容の部分は良かったのですが、
『ドラマCDとして』ちょっとなあ、と思う部分もありました。
というのも、今まで出た咎狗や特典のドラマCDなどと比べて
会話よりナレーションやモノローグのほうが多く、
「物語の進行を文章で説明している」的な印象が強く残ったからです。
小説ならばそのやり方であっていると思いますが、
声と音を使って表現するドラマCDという形態をとっているなら、
もう少しうまく会話でストーリーを進行させられないものだろうか、
無理なく繋げられないものだろうか、
と、構成の部分でイマイチな感じがして、
題材はいいのに勿体ないなあ、と思いました。
例えば『家に帰る』というシチュエーションがあったとします。
これを音声ドラマで表現するとして、
A.(ナレーション)「○○は家に帰ってきた」
B.カラカラン(ドアベルの音)。「ただいまー!」バタン!(閉める音)
上の2つではどちらが適切な表現か?と。
つまりそういう事なんです。
残念ながら今回のCDではA的な表現がかなり多く、
特に、本来なら一番盛り上がる筈の『対決?シーン』とかですね。
ちょっと演出的にショボいかなぁ、と。
名曲揃いのBGMやSEの使い方等、もっと工夫できる余地があると思います。
全体的に、シナリオはいいのに演出がそれを生かしきれてない、といった感じです。
あと今までの淵井さんの手法ですと、ゲーム本編は主人公視点で、
SSやドラマCD等ではそれぞれの攻略キャラの視点で描かれる事が多かったので
密かにライ視点の物語を期待していたのですが、
今回はライターさんが違う方なので、それもありません。
個人的にはまた何かの形でライ視点の話が見てみたい気がします。
いろいろと気になった点を並べましたが、
前述の通り、ストーリー自体の出来は決して悪くはないので
ライ・コノエが好きなファンなら買って損はないと思います。
ただ原作ゲームの完成度があまりにも高い故に、
(ドラマCDといえど)キラル作品には同じ位のクオリティを
求めてしまうのです。あくまで個人的な意見ですが。