自動車に過度に依存したまちづくりには限界がみえてきた・・という前提のもとに、その対応策としてLRT(ライトレール)の有効性を多角的に論じた15名の専門家により執筆されたLRT辞典のような本。ただし、15名とはいえ、一人を除くと皆、土木畑、しかもそのほとんどが京都大学の土木工学系なので、必ずしも分量に対して包括的な内容とはなっていない。いや、内容は包括的かもしれないが、それを捉える視座は偏っている印象を受けるという意味で包括的ではないのである。より包括的な内容にするためには、社会学者や経済学者、土木というよりかは建築より都市デザイン専門家なども執筆していた方が、より興味深い内容になったのではないか、と言うのは贅沢過ぎるであろうか。などど批判的な書き方をしてしまったが、内容の質は極めて高く、大変勉強にはなる。値段が高い(4200円)が故の、読者の我が儘な要望である。読んで損することは決してない。