ドリカムというバンドの凄まじいところは、ポップミュージックの命題ともいえる「その時代の音や感覚を取り入れること」を毎回アグレッシブに挑戦し続けていて、なおかつドリカム風に仕上げてくるところにあると思う。
前作『DO YOU DREAMS COME TRUE?』はメロディもアレンジも最小限というか、足していく音作りではなく引いていってシンプルにした感じだった。
今作はとても音が厚く練られてると感じた。緻密に重ねられたサウンドはまさに曼荼羅。
それがうるさくなっていないのはさすが。
ヴォーカルはここにきてさらにテクニックも表現も突き抜けた。
素晴らしいフェイク、メロディの高音部分が随所に光る。
特に「ANOTHER JUNK IN MY TRUNK」冒頭ファルセット、ぞくっとする“揺れ”は引き込まれる。
また、「風切って行こう!」の低音をここまで出せるのはさすが吉田美和。
その他にも先行シングル「LIES,LIES.」と合わせて世界観を堪能したい「POISON CENTRAL」
初期ドリカムサウンドを感じさせる「FALL IN LOVE AGAIN」などバラエティに富んだ内容。
歌詞はあらゆる年代の人が、自分自身に当てはまったりグッときたりする詩を見つけることができる。
10代20代の方が聴いても「あるある!」と思うのではないだろうか。もちろん吉田美和と同年代の方も。
アルバム1枚として聴けるという意味では『THE LOVE ROCKS』を超えたかも。
曲間もあえて無音部分をなくして、すぐに次の曲が始まるようになっている。
アルバムというパッケージで是非聴いてみてください。
忘れていましたが、シングル曲はもちろんどれも良いです。
「その先へ」「ねぇ」など、ずっと心に、記憶に残る曲たちは、ドリカムのスタンダードに加わることでしょう。