装丁と言い、目次の見出し文句と言いどう考えても軽薄な内容しか期待できなかったが、意外や意外なかなか読ませる本だ。確かに軽い。しかしそれは、むしろ軽やかな筆致と言うべきだろう。何しろ面白い。用語が近頃の若者風で、「ミーハーじゃね?」っと言った感じも受けるが決して若者に迎合する事なく、と言ってオタク風に自分の殻に閉じこもるでもなく、自らの体験を踏まえユーモアを交えつつ恋愛の本道を伝えている。その意味で誠実であり、かつ説得力がある。様々な恋の駆け引き、デートに誘うテクニックなどが開陳され一見そこらのハウツーものと変わらないような話の展開だが、この本の真のメッセージは、実は『自分という名の井戸を掘り続けなければならない』という極めてまともな一文に集約されている。この本の通りに実行すれば必ず恋愛に成功するとは言えないだろうが、勇気を持って一足を踏み出させてくれることだけは確かだ(H19.11.4)。