シーズン4までは、島からの脱出へ向けて登場人物たちの過去・未来を交錯させながら、敵・見方の構図、全体像を浮き彫りにしてきた展開であったのに比べて、ここへきて「全く」思いもよらないカオスな展開をみせてきた本シーズン。
いままでの「脱出」という共通理念が使えなくなったために、登場人物たちの意思決定のプロセスや行動パターンに一貫性がなくなり、これまで浮き彫りにしてきた展開が一変、複雑化した印象である。というよりも、誰の視点を中心に物語を見ていくかによって評価に差が出てくると言った方が正しい。これまでリーダーシップを発揮していたジャックを中心に物語を見るのに慣れていた自分は、今回の彼の意思決定と行動にはどこか違和感を感じずにはいられなかった。そのこともあってか、今シーズン一番輝いていたのは間違いなくソーヤーであっただろう。
また、時間移動を取り入れた点は高評価。時間軸を把握しづらい等の賛否両論あるが、これによって今まで回収できていなかった伏線を一気に回収できるかもしれない。次シーズンでラストということのようだが、我々の予想を「はるかに」上回る規模にまで膨れ上がったこの超大スペクタクル・カオスをどうまとめるのか「逆に見物」である。
今のところ、この「サバイバル・SF・サスペンス」的な本シリーズには比較対象となる作品がなく、その意味において実に挑戦的であり実験的でもあることから、個人的には期待している。