一体誰がこんな展開を予想しただろう。シーズン3を観ている最中ですら、視聴者の多くは「どうせ脱出は最後の最後になるんだろ」と予想していたに違いない。しかし、このドラマはそんな予想は大きく超えて、あっさりと脱出のその先を見せてしまう。シーズン3最終2話で導入されたフラッシュフォワードの登場で、LOSTはさらに面白く、深みのあるドラマになっている。
今シーズンではシーズン3までで見せてきたパズルのピースが一通りそろい、全体の大枠というものが判明してくる。今までは漠然と島の中で敵味方に分かれていただけであったのに対し、これからはより明確な敵対構造が見えてきて、それに対して登場人物がどうしていくのか、というのが重要になってくる。「LOSTってそういう話だったのか!」という驚き。いろいろと布石は打たれていたものの、こういう形でハマっていくとは。
また、フラッシュフォワードにおいては空白の時間が多いため、「なぜそうなったのか」「なにがあるのか」というさまざまな新たな疑問が生まれる。意外なことに、大まかな疑問はこのシーズンで大体答えがでる。今まで謎でしかなかった出来事に一定の答えやそれらしきものが出され始め、このシーズン内で「貨物船」「フラッシュフォワード」での謎は大体のところ見えてくる。まさしくLOST後半戦! 今まで謎を提示する一方だったのが、明らかに変化している。
また、ドラマ面での充実も嬉しいところで、従来の「フラッシュバック」が流石に限界が来ており、もう見せるべき過去もなくなっていたところでフラッシュフォワード。これによってまた新たな人間ドラマが見れるようになり、あらゆるところで絶賛を受けている第五話「定数」は確かに必見の感動エピソード。
新キャラクターも上手くいっており、特にダニエル・ファラデー(ジェレミー・デイビス)は素晴らしい。
そして、想像を超えたシーズン4の、さらに想像を超えた最終エピソード。変にネタバレを見ていないかぎり、このラストにはぶっ飛ぶはずだ。従来の「フラッシュバック」と「フラッシュフォワード」からさらに進化した語り口。今後、謎は怒涛の勢いで解決されていく。難点は、あまりに怒涛過ぎて時折振り落とされそうになることだろう。だからこそ、DVDBOXを購入してじっくり何度も味わいたい。