彼らの足跡を振り返ると、やはりこの、胸の奥底にしみて来るかのような名曲「シャイニン・オン…」(ここで最後に聴けるアルバム・ヴァージョンは、厳密にいうと完全版、というか“オリジナル・ヴァージョン”、なのだろうと思う…)のイメージで認知され、そのことが最後まで―彼ら自身の活動にも、ファン未満の一般のリスナーの側にも―つきまとった感は否めないけれども、その一面のみにとどまらない、たぐいまれなポップ・センスを持ったバンドであったということは、このベストに収められた16曲を聴いていただければ、きっとわかっていただけることだろう。個人的には、シングル(メイン―いわゆるA面―になった曲は、ここですべて聴ける。極私的ベスト・トラックは、やっぱり「Hello Hello」!)以外のアルバムからの選曲に若干、文句がないでもないのだが(「パパイヤ娘」……。)、それはすなわち、全部で4枚ある彼らのオリジナル・アルバム―『BOYS BE DREAMIN' 』『LOOKIN' WONDERLAND』『WINGS』『OVER-LOOK』―のそれぞれに、まだまだ聴きどころが残されている、ということでもある(各アルバムから1曲ずつ挙げると…「夢みるシンディ」「夜明けの不良少年と街角のペ天使のバラード」「夢の子供」「ブルースカイと黄色いTシャツ」)。いずれも新品では入手困難となっているようだが、なんとかして探し出し、聴いてみるだけの価値はある、と申し上げておきたい。
最後に。鈴木トオル氏だけでなく、メンバーは全員、今も音楽の世界から手を引いてはいないという(山本はるきち氏は、近年『おじゃる丸』『すごいよ!! マサルさん』『ギャグマンガ日和』など、アニメ音楽の世界でも活躍している)。「いつか、もう一度……」、ひょっとして、そんな想いが本当になることも、あるかもしれない……。