1967年秋、最強のクインテットによる最後のヨーロッパ・ツアーでの音源・映像をまとめたセット。
3枚のCDは内容、音質ともに充分満足のいくものでした。
4面見開きデジパックは簡素だが、出し入れし難いパッケージよりはまし。
(スリップケースくらい付けてほしかったが)
さて、問題のDVDはドイツとスウェーデンでのステージをそれぞれ約30分ずつ収録。
これは2009年に出たBoxset"The Complete Columbia Album Collection"で初出のものと同じ白黒映像です。
ドイツでの2曲目"Footprints"が、サックス・ソロが終わったところで切れて次の曲に繋がるのも同じ。
ところが4曲目の"Walkin'"がまるごとカットされてしまったのです!
Boxsetの"Walkin'"には、マイルスのソロ途中で無音になる箇所があります。
それを嫌って今回は収録されなかったのかもしれません。
"Walkin'"終了後に唯一、客席が写るのですが、そこもカット。
そのため3曲目"I Fall In Love To Easily"と5曲目"Gingerbread Boy"が
続けて演奏されたようなやや無理がある編集になっています。
それにしても、セットリスト中もっとも白熱した演奏の"Walkin'"が欠けたのはなんとも残念。
しかもドラム・ソロを見ることができるのはこの曲だけです。
また、無伴奏サックス・ソロの場面で画面手前にショーター、
その向こうでピアノ・ソロに入るタイミングをはかりつつショーターを見つめるハンコック、
さらに奥には舞台袖から鋭い視線を送るマイルス、と
三者の関係を見事にとらえた構図の映像にはどきっとさせられました。
この"Walkin'"無しが今後カタログで定番化されていくのかと思うととても残念です。
なお、アマゾンで予約購入したEU盤のDVDはNTSCリージョン・オールでした。