大人びているようで青さの残り香も存分に漂わせる筆致にはとても好感が持てるし、激しさと落ち着きを同居させたアートワークにも共感が持てる。この雑誌の内包する空気感を、以前だったら「衝動」なんて漢字で書いたほうが伝わっただろうけど、今だったら「ノリ」とカタカナで書いたほうがしっくりくるかな。突き動かされてることに間違いはないけど、パンクっていうより完全にヒップホップ。鋲の打たれた革ジャンやボロボロの衣服ではなく、新品のキャップとスニーカー。間口の広さも感覚も、時代の色と空気にドンピシャ! よく出版業界の人は紙媒体の電子化対して「紙として、つまりモノとして残ることの意義や価値」を声高に叫んでいるけど、それをいとも簡単に飄々と体現しちゃったんだもん。しかも完全にアンチテーゼとして。これは計算もあるだろうけどやっぱり感覚なんだと思うな。あくまで「クソ!」って言いながら、姿勢を正して平和を叫ぶ、とても健康的な一品でした。