一曲、一曲、その曲を選んだ時の気持ちを想像しながら聴いてしまい、胸が痛くなります。死を何度も意識したであろう病床の本人が選んだという意味で、いわゆるベスト版とは全く違い、このCD全体で一つの作品と呼ぶべきなのだと思います。才能あるが故の周囲の期待に全力で応え続けてきた人生だったと思います。そのために犠牲にした物も大きかったはずです。彼女が亡くなる亡くならない以前に、才能と努力の結晶である彼女の人生の欠片が収まったこのCDは、販売価格の何倍もの価値を持っているのではないでしょうか。少しでも打算のある並みの人間だったなら、正反対の歌唱法を、喉をつぶした状態から(喉に負担のある歌い方と自らに課した練習からと思われるが吐血したこともあったと言う)新たに身に付けるという高いハードルを乗り越えることはできなかったはずです。困難にまっすぐに挑みつづけた人生を思えば、彼女が」天使」と形容される理由がわかります。このCDを宝物にして、生きる指針にしようと思います。