おそらく、あまたある《マイケル関連本》の中でも、掲載された写真の貴重さ、『愛』のある編集ぶりなど、さまざまな点において最高峰に位置しているのではないかと思われる一冊。表紙やキャッチコピーを見たあなたの期待が裏切られることは、まずないだろう。
データ的なものはほとんどなく、文中いくつかの間違いも存在するが(それが原文のせいか、翻訳に問題があるのかは不明)、ここでは、深い慈しみの込められた文章と共に、マイケルが常人には超えられないいくつもの壁を突破し続け、とんでもない高みに達した存在であったことを踏まえた上で、マイケル・ジョーゼフ・ジャクソンという一個人の“素顔”に迫ろうと試みている。
同じカメラのレンズの前でありながら、パパラッチには決して見せることのなかった表情。はしゃいだり、はにかんだり、心から安心してくつろいでいるような場面がいくつもある。
少年時代、いわゆる“マイケル坊や”として世界中から愛されていた頃の写真に全体の半分以上が割かれているが、いかにもな営業スマイルではなく、ごく自然な笑顔を多く見ることができる(小さな妹・ジャネットとのツーショットもある)。
そしてネバーランドでの、招待した子どもたちを従えて誇らしげなマイケル。
まだ幼い我が子を愛しそうに見つめ、抱きかかえるマイケル。
これらの写真を見れば、どんな記事やロング・インタビューに触れるよりもダイレクトに、マイケルの「ほんとう」を知ることができるのではないだろうか。
人の数だけ、マイケル・ジャクソンというその名をきいて思い浮かぶビジョンはあるだろうが、この本はきっと、いたずらにあなたを悲しくさせたりはしない。最終的にはあなたを、幸せな気持ちにしてくれると思う。
あなたの中にある“マイケルの想い出”といっしょに、大切に持っていてください。