イス取りゲームは秋山は前面に出てきません。展開も二転三転と複雑で、ゲーム始まりの10巻から発売ごとに単巻で読んでいたときには流れもわかりにくかったのですが、この巻でのなるほどな結末を知り、もう一度ゲーム開始から読み返してみると、秋山の緻密で周到なゲーム運びにため息です。
彼はゲームの意図と本質を早々に悟り、攻略のための設計図を描く。そして蜘蛛の巣のように対応策の糸を広く張っていき、行き詰っても二の手三の手の糸をのばし、終わってみれば常に中心にいたのは彼。
今までのゲームでもそれに変わりはないかもしれませんが、今回のゲームはヨコヤ・ハリモト視点的な表現で進んできただけに、通読後、常に影でゲームをコントロールしていた秋山の存在感をよけい感じたというか。
ただ、今回のナオともうひとりとのエピソードはちょっと表面的で、精神面の深い部分のことだけに、もう少し厚みがほしいなと思いました。
次のゲーム、今後の展開が本当に楽しみです。