このライトはいわゆる「ペン型ライト」であり、広範囲を明るく照射したり、災害時等の緊急時に身を守るためのライトではありません。
このサイズのライトに最も求められる性能は携帯性だと思います。この製品の長さと太さは、少し大きめのボールペン程度のものであり、ワイシャツの胸ポケットやカバンのペンホルダーになんら違和感なく収まります。
とはいえ「ペン型ライト」そのものは既に星の数ほど他メーカーからもリリースされており、このライトの携帯性が他メーカーの製品に比べ優位性があるわけではありません。単4電池を2本使用するといった点にもなんら優位性はなく、サイズ的な制約からすれば他の選択肢はあまりないように思えます。
では、この製品が他メーカに比べて優れた点というのはどこにあるのか。
それは、美しいブルームーンフォーカスの光だと思います。フォーカスコントロールと聞くと、照射範囲を大幅に変更できる、例えば同社のアドバンスフォーカスシステム等を連想しがちですが、この製品のフォーカスコントロールは照射範囲そのものはほとんど変わりません。照射光の輪郭がボケて拡散光になっているか、鮮やかな青紫の輪郭に縁取られた鮮烈なスポット光かを調節するためのものです。このスポット光の美しさと視認性の良さこそが一番の特徴であり、オススメできるポイントです。
全光束14ルーメンという数値を聞くと、明るさにはほとんど期待できないように思えますが、暗闇の中至近距離で自分の手のひらに照射すると、あまりの眩しさに一瞬目が眩みます。照射距離が数メートル程度であれば「これが14ルーメンなのか!?」と思わせるほど十分に明るいです。何より本当に照射光が美しい。夜な夜な意味もなく部屋の天井を照らして見とれています。
ただ、唯一の減点要素は付属のクリップのバネの弱さです。
ペン型ライトは、その形状から胸ポケット等、上半身にあるいずれかのポケットにさりげなく装着できることが一番重要です。このライトも当然それ自体は可能なのですが、残念ながらライトの重量に対してクリップのバネが弱すぎるのです。例えば、胸ポケットに装着した状態で、床に落ちている物を拾おうとして前かがみになったときにライトが落ちてしまうことがあります。ペン型とはいえその重量は単4電池2本プラス本体重量ですので、ペンに比べれば当然重く、クリップのバネが強くないと自重を支えきれずに落ちてしまうのです。
これは、ペン型ライトに求められる携帯性を著しく損ねてしまうものです。もう少しバネが強ければ間違いなく満点の評価でしたが、以上の理由により星4つとさせていただきました。とはいえ、上半身以外のポケット・ペンホルダーに装着すればなんら問題はありませんので、カバンのペンホルダー等に装着して使用されることをお勧めいたします。