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L'Ceuvre Ju Noir
 
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L'Ceuvre Ju Noir [マスマーケット]

Marguerite Yourcenar
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

16世紀ブリュージュ、同時代のあらゆる知を追究した錬金術師ゼノン。その独自の思想と「肉の惑い」ゆえに捕らえられ、火刑執行の前夜、自ら命を絶つ。その生涯を作者が共に生きて描いた精緻きわまりない歴史小説。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

ある錬金術師の生涯を追った精緻きわまりない歴史小説。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • マスマーケット: 511ページ
  • 出版社: Gallimard Education (1989/1/1)
  • 言語 フランス語, フランス語, フランス語
  • ISBN-10: 2070367983
  • ISBN-13: 978-2070367986
  • 発売日: 1989/1/1
  • 商品の寸法: 18.2 x 11.1 x 2.3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 洋書 - 157,959位 (洋書のベストセラーを見る)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
このような小説こそが文学の楽しみと思索の深まりをもたらすのでしようか。
同じ作者による「ハドリアヌス帝の回想」も素晴らしいが、その十七年後に
発表された本作は時代考察、人物造形、ストーリーの練り上げなどさらに
一段と素晴らしく、これぞ本当の小説という重層立体な味わいに溢れています。

私の好きなフランドルが舞台ということもありますが、十六世紀のヨーロッパは
こんな世界なんだという空気や匂いも感じるリアルな手応えのある小説です。

お読みになるにあたっては十六世紀ヨーロッパの歴史資料にあらかじめ目を
通しておいたほうが理解とともに読む楽しみも増します。また、登場人物の
関係図をつくりつつお読みになることもお勧めします。

【 追伸 】
過去に映画化されたこともあるのですが、ビデオ・DVDともに廃番になって
いるようです。小説の素晴らしさを考えると見たいような見たくないような気が
いたします。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
『黒の過程』は、十六世紀のフランドル地方を主な舞台とした、マルグリット・ユルスナールによる歴史小説です。錬金術師で医学をも修めたゼノンは、真実の光を求めて事物に逆らって歩んでいましたが、やがて現にある事象を受け入れることを決心します。彼は異端者として処刑を宣告されますが、その執行の前に自ら生命を絶つことを選択します。
ゼノンはハドリアヌス(『ハドリアヌス帝の回想』の語り手でローマ帝国の皇帝)と共に、ユルスナールが生涯を共にした人物です。1903年生まれのユルスナールは、20歳の時にゼノンという求道者を着想したと語っています。この作品の発表が1968年ですから、作家とこの求道者は、この作品の発表までの45年間を共にしたことになります。彼女はゼノンの手の感触をさえ思い浮かべることができると語っており、重厚な文章で作家と不可分の主人公の生涯が語られていることが、この作品に傑出した位置を与えているのでしょう。
「砂丘の散歩」の章では、迫害を逃れ英国へ脱出しようとしたゼノンが踵を返し、現にある事象を受け入れるためにブリュージュに戻る決心をします。この章の描写は、この作品の中では比較的静謐で穏やかですが、この作品の中の大きな転換点であると共に、最も美しい場面ではないでしょうか。
牢獄で自らの手首に剃刀を当てた後、生に死がゆっくりと染み渡っていくなかゼノンが観想に耽る最終章の描写は美しく、ユルスナールの次の言葉が思い起こされます。「私としては、意識を完全に保ったまま死にたいと考えています。病気の進行が充分に緩慢で、いわば私の死が私のなかに入り込み、全体に広がる時間を与えたいのです」(『目を見開いて』第30章)。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
「ハドリアヌス帝の回想」でファンになったユルスナルの本では、二番目に好きな本です。「ブルージュの蜘蛛の巣のような路地に入っても迷わない」の句を確かめようとわざわざブルージュに滞在し、この美しい観光都市に、すっかり魅せられました。
昨年も再訪して、その美しさを嘆賞しました。

ブラッセル出身のユルスナルにとっては、より肌が近い時代と風物を対象としたせいか、触感に訴えてくるような、生々しい表現が散見します。ブリュージュなどに現存する古建築や当時の記録、文書、絵画などを参考にできる点では古代ローマの比ではないということもあるでしょう。バルトロメオ=カンパヌス、や修道院長もなかなか魅力的なキャラクターです。

しかし、この本では「ハドリアヌス帝の回想」のような主人公に魅せられるというより、16世紀のブリュージュにタイムスリップしたような感じを堪能しました。
この本の主人公はゼノンではなく、ブリュージュではないでしょうか?

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