ついにこの時が来ました!
元TerraRosaのVo、赤尾和重女史が20年の沈黙を破り、とうとう真っ向勝負の正統派ハードロックの作品を世に出した。
これだけで、もう十分な出来事であるが、更に一切の妥協なくギターにかつての朋友、元TerraRosaの鈴木広美氏を迎え全曲2人のペンによる楽曲で構成されたアルバム。
そして、Drに泉谷賢氏(Pentagram)、Keyに岡田英之氏(BlueSymphony)、そしてサポートとしてベースは、あのTheSavoyTraffleの小笠原Oganchan義弘氏が参加。
もう、このメンツでの音を想像しただけで素晴らしいロック間違いなし!な、凄すぎるメンツ。そして、とうとうリリースとなりました。
正直、ここまで凄い作品だとは、想像も出来なかった。それも当然である。自分の中のロック、そして様式美ハードロックの領域を遥かに超えている。それも、ただ単に、型破りなロックでなく、どこまでも様式美ハードロック、いや、ロックの何たるかを踏まえた上での作品。
この作品は、本当の意味での「様式美ハードロック」であり、そして過去の誰しも到達出来なかった様式美HRを自分の音として昇華し表現した作品であると断言する。
ここでいう様式美HRとは、リッチーブラックモア率いるレインボー、それもアルバム「ライジング」が様式美HRの一つの頂点である世界を指す。
誰しも、ライジングを目指し、まさしく、虹をつかむ思いで、必死に追いかけた。
だが、追えば追うほど虹をつかむことは出来ない。あの虹は、リッチー、ロニー、そしてコージーの3人でないと、つかめない虹なのだ!との暗黙の了解が出来上がる。
そして80年代、突如として彗星の如く出現したイングヴェイマルムステーンが打ち出したHRサウンドが勢力図を一変する。これ以降、様式美HRといえば、イングヴェイが打ち出したバロック的な旋律であり、LAメタルにも退けを取らないメタリックな疾走感、そして数多くのフォロワーを生み出すことになったあのギタープレイだ。
イングヴェイのフォロワーは数多く出現した。しかし、レインボーの打ち出した様式美の世界は、誰も到達できない悟りの境地として認識され続けた。
しかし、我が日本から、とうとう、その境地に達し、虹をつかみとり銀嶺の覇者となった英雄が出現した。
クルベラブリンカこそ、銀嶺の覇者であり、唯一、虹をつかんだ英雄たちである。
ロックの生誕は日の沈む西の国から。そして、様式美HRの再誕は、日の出る東の国、日本から、日の出と共に蘇ったのだ。
そして、このクルベラブリンカのアルバムは、単にライジングを焼き直したものでなく、まさしく赤尾女史と鈴木氏が、真っ向勝負して追求した様式美HRの答えがここにある。
銀嶺の覇者であり虹をつかんだ英雄であり、更に自分たちの道を歩んだのだ。
このあたりで、アルバムの具体的な印象であるが、
1. Don't be so mad
やはり1曲目はアップチューンである。唯一の英語の歌詞。メタリックな疾走でなくあくまでもHRな疾走感溢れる素晴らしい曲。出だしの赤尾女史の勢いが、このアルバムを支配する。
2. 太陽
まず、歌詞の世界が素晴らしい。とても文学的である。そして、曲も素晴らしい。スターゲイザーやバビロンの世界そのものだ。その中に、赤尾女史の叫び、訴えがある。
3. だれも
出だしの鈴木氏のリフ。メタルでなくあくまでもハードロックにこだわったサウンド。そして最近、聞かれなくなったシャッフルによるナンバー。スターストラック、またはロング・リブ・ロックンロールのスタイルを継承するゴキゲンなナンバー。そして、ギターソロがとにかく素晴らしい。イングヴェイのスタイルでなく、それ以前のハードロックギターのスタイルである、ゴリゴリした音で、これでもかとグルーブするギターは、本物のハードロックギターだ!
4. 砂山
バラードナンバー。とにかく歌が素晴らしい。単にシャウトだけのVoとは、全く次元が違う。
この曲こそ、このバンドの凄さを表現していると思う。どの曲も、全編に渡り歌が主体となって構築されてる。それこそ、イングヴェイスタイルの様式美とは一線を期する音楽だのだ。そして、歌詞の世界が素晴らしい。赤尾女史自身の心境とも読める本来の自分自身。暗い闇の部分をあからさまに描写する歌詞は、カルメンマキの詩世界を彷彿させる。そして、曲のスタイルも典型的なコード進行にあらず、独特の進行のなか、赤尾女史の素晴らしい歌が響き、鈴木氏の、これぞ泣き!のギターが、むせび泣く。
5. 業火
ラストナンバー。アップテンポなロックチューンだが独特のリズム。この曲の歌詞も、赤尾女史が、これまでの沈黙の期間のことや、今の心境のこととして読める。シャウトの中にも、泣きがあり、それを通り越した部分で、「生きることの意味」が歌われてるように思える。
まだまだ書き足らないですが、あえてテラローザのことは書きませんでした。比べること自体、意味がないと思いました。
テラローザ解散後、ずっと自問自答しながら格闘しながら出した赤尾女史のロックの答え。
これこそ、正真正銘の「新たな様式美ハードロック」であり21世紀のグリンスリーブだ!
そして、赤尾女史こそ、ロニーの魂を受け継ぐ正真正銘の後継者だ!