KORNといえば無論、1st、2nd派です。そして、キャッチーかつヒップホップ寄りにオシャレになった3rd、ゴシック寄りの切ないメロディが聴ける4thも発売当時は良く聴いたが、「そこから先がもう見えてきた感」があって、このままメロディアスで歌モノの普通の高品質なヘヴィロックになっていくんだろうなあ。もう、「ボール・タング」や「グッド・ゴッド」のような、脳天直撃のリフと、むせび泣き叫ぶヴォーカリゼーションは、聴けないだろう・・・。と思って、ここから先は、買わなくなった(視聴してやめたり)。しかし、たまたまコレを買って、なんだ、案外イケるヨコレ。全然昔と違うが、これはこれで、かなり好き。何かというと、オルタナ中のオルタナ、異端中の異端ヘヴィロックだった彼らが、この作品では、おそろしく真っ当に、「2000年代の正統派HM」してる。例えば、イントロ、ヴァース、プリコーラス、コーラス、ブリッジ、エンディング・・・という感じに、ドラマティックかつ非常に整合感ある展開、歌メロ構成。奇声はほとんど聴かれなくなったが、真っ当にものすごく上手い歌。リッパー在籍時以降モダンよりJUDAS PRIESTか、近年のHM回帰路線METALLICAかって感じの、現代的に非常にスタンダードなHMに、端正で悲壮なメロディが随所に盛り込まれる。また、この普遍的メタル志向は、ドラマーにも大きく依存している。もうデヴィッド・シルヴェリアいないんだよね。僕は彼のスタイルに影響受けて、ドラムはじめたくらい好きだが、彼のファンキーでジャジーで、ゴーストノート多用のドラムが凄い好きだったが、あのドラミングがKORNのグルーヴとスタイルに大きく影響してたことが分かる。あのドラミングである限り、普通のHMには絶対ならない。本作のゲストドラマー、ブルックス・ワッカーマン、テリー・ボジオらの、超絶ハードコアかハイテクフュージョンメタルかっていうドラミングが、「KORNのHM化」に物凄く寄与している。そこが賛否分かれるだろうな。誰がKORNに普通のHMになってほしいんだよって人のほうが多かろう。でも、これはこれで僕は、現代のヘヴィロックが、メロディアス回帰、整合感のある歌メロ主体になりつつある現状が実感できて面白かった。ちなみに、この次の作品は、専任ドラマーがまた、ややメカニカルなデヴィッド・シルヴェリアという感じになって、本作の整合感+初期に近いグルーヴて感じで、それもなかなか面白い。