2008年10月28日リリース。聴く前は、ファジル・サイのピアノがかなり凝ったことをしているのだろうと予想していたのだが、パトリツィア・コパチンスカヤのアプローチの凄さにやられてしまった。特にベートーヴェンのクロイツェル・ソナタのアプローチが素晴らしい。
パトリツィア・コパチンスカヤについて余り書かれていないようなので、触れておくと、ルーマニアとウクライナに挟まれ、ワインの産地として名高いモルドヴァに生まれている。両親ともに音楽家である。作曲とヴァイオリンをウィーンとベルンで学ぶ。2000年メキシコでのシェリング国際コンクールに優勝、2002年『クレディ・スイス・グループ・ヤング・アーティスト賞』、2004年ヨーロッパ放送連盟の『New Talent - SPP Award』、2006年ドイツ放送局より『フェルダー賞』を受賞している。
何しろ言葉で表現するのは難しくて、この曲が好きな方には是非聴いて欲しい演奏である。ぼくの最も信頼しているグラモフォンはこの演奏をこのように評している。
“Patricia Kopatchinskaja and Fazil Say share a radical approach, performing each musical gesture in the most vivid way, with smoothness and tonal beauty a secondary consideration. It's undeniably exciting… Daring, and highly individual playing…”
正に『ラジカル』だと思う。