マロリーシリーズの第3弾。
1作目「氷の天使」は、株のインサイダー取引が絡んだ作品。
2作目「アマンダの影」は、マジック。
そして、今回はアート界を中心にして物語が進む。
画廊で殺されたアーティストと、12年前の猟奇殺人との関連。
12年前の事件は、マロリーの養父 マーコビィッツが担当していたことから
マロリーは、残っていた資料から過去の事件と
現在の事件を交差させながら、犯人を捜し当てて行く。
主人公のマロリーの非常さは相変わらず。
人としての感情が持てない自分を十分に知っている。
読む人によっては、反感を買いかねない主人公だけど
何よりも、その周りを取り巻く人たちが暖かい。
だからこそ、マロリーが引き立つ。
そのマロリーが、今回は少し違う。
変化の兆しが見えてくる様が、実に巧い。
人として無くしたものを、少しずつ学習しているような感じが伝わってくる。
そのマロリーを、作者オコンネルはセンチメンタル性も無く、淡々と描く。
マロリーの幼少期と、今回の事件とが フラッシュバックのごとく描かれ
マロリーの過去が垣間見える。
ストーリーは、前半は中弛み感があるが 後半はさすが。
スピードを増して、犯人にジリジリと迫って行く。
犯人の以外性は元より、人としての哀しみが切ないラスト。
哀しいけれど、どこか毅然としているから
私はオコンネルの作品が好き。
今回のチャールズの行動には、思わず微笑がこぼれた。
本当に、キャラクター達が愛おしくなる。
次回作も楽しみなシリーズに出会えて、素直に嬉しい。