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メロディーの質というか、最近にはないメロディーラインが自分の耳に
拒絶反応を起こしたのではないか。すべての曲に当てはまるわけではな
いが、それほどにこれらの楽曲は奇抜に感じた。
が、それがいい。
もうそれなりに年をとってしまった自分には、近年の売れ筋の曲は聞き
飽きていた。すべての曲が同じに思えてしまっていた。
そんな自分にとってこのアルバムは久しぶりに「おなかがいっぱい」に
なった。表現はおかしいかもしれないが、これが一番近いと思う。
何度も聞いているうちに、耳が受け入れていくのを感じる。そんな感じ
に襲われるのも久しぶりだ。とても心地がいい。
歌詞に目を移す。
13通り、それぞれの主人公が出会った恋。その一つ一つの一途な、不
器用と思えるほどの一途な恋が、流れるような言葉で紡がれていく。そ
して壊されていく。この繰り返し。胸が苦しくなった。
だが、下手なハッピーエンドよりもこっちのほうが感情移入できる。聞
き終わった後の脱力感がそれを表している。
ふと疑問に思う。この麻枝 准という「作詞家」はどのように考えなが
ら作品を作っているのだろう。普通に考えれば、こんな偏った作品が受
け入れられるわけがない。以前の「作品」に関しても同じことがいえ
る。売れる、と考えながら作っているとは思えないのだ。
まぁ、こうして買っている人がいて、絶賛している自分がいるわけだか
ら、考えるだけ無粋というものなのだろう。
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