初期2作を手がけたロス・ロビンソンがプロデュースということで話題の新作は、
バンドも大々的に原点回帰を謳っているが、まさにそういう盤。
おおむね、演奏や曲構成は初期作を思わせるところが大きい作風なのではあるが、
初期作と決定的に異なるのは、狂気の絶叫よりも歌心が勝っているジョナサンのヴォーカルだ。
そこが受け入れられなければ期待はずれのアルバムになる気はするものの、
そこも含めてKORNの魅力だよ…って方には上々のアルバムではないかと思う。
(前作、前々作でのデジタル臭さにげんなりした人には特にも…ね!)
ヘッド脱退後のバンドのリフ・メイカーとして、前作、前々作では
どこか頼りなさがあったマンキーも、今回は相当頑張ってヘヴィなリフを幾つも書いているし、
正式メンバーとして加入したレイ・ルジアーのドラムも、KORNらしさを壊さない程度に
手数の多いドラミングを披露してくれていて、ちょっぴり新鮮さも感じられてナイス。
そんな辺りも聴きどころの良作だが、初期2枚を超える作品だと言ったら嘘になるかも…だ。
尚、スペシャル・エディション盤に付属するDVDに関してだが、
これはスタジオのレコーディング風景にスタジオ盤収録の音源を重ねただけの映像集で、
メンバー間の会話やインタビューなんかが収録されているわけではないし、
映像自体に妙なエフェクトがかかっていて安っぽいしで、
歌詞の対訳を読みたいという人以外は、わざわざ高価な日本盤を購入する意味はないと思われる
(当方は日本盤を購入してしまったのだが……)。
にしても、バンドがどこまでこういう部分に関わっているのかは分からないが、
高価なスペシャル盤にのみ新曲を2曲も追加して入れるってどうなんだろ。
音楽業界が不況とは言え、阿漕な商売するよなあ………。
新曲の追加収録は許せるとしても、スペシャル盤の最後にはブラスト・ビートをカマした
「Blind」のライヴが追加されているのは、アルバムの美しさを壊している気もした。
くだくだ纏まりのないレビューで恐縮ですが、
前回の原点回帰作『TAKE A LOOK IN THE MIRROR』を気に入った方なら、
きっと当たり前に楽しめる盤ではないかと思われます!