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最も参考になったカスタマーレビュー
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
継続していくものこそ「志」,
By 八木 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: KOKOROZASHI 志 (単行本)
久恒啓一氏の編著の「志」。白いカバーにつつまれて清楚な感じを漂わせる書だが、ページをめくれば、なんとすごい気迫とエネルギーが炎となって燃え上がってくる。
久恒氏は5年ほど前から日本全国に散在している人物記念館まわりを始めた。この人も志を立てたら、一念発起のすさまじさというか、すでに250館を回ったという。 人物研究をする人は、一人の人間を深く掘ってゆく人が多いが、久恒氏はまず広く人物記念館をまわって、日本の偉人の探検をおこなった。 その結果いろいろみえてきたものの一部がこの本に結実したといえよう。 収録した人物の発言は全部で130語ほどである。歴史上の著名人もいれば松井秀樹のような若い現役の人も含んでいる。あらゆる階層、あらゆる職業、分野を網羅しているといってよい。「志を立てる」「志を育む」「志を磨く」の3つにわけて、本を組み立てている。 さて、ここにあるのは、偉人や著名人などひとかどの人の口からもれた急所、カタルシスのような言葉である。決して大言壮語ではない。名言というのでもない。思わずもれたというか、自らを律して語ったことばである。まさしく、これを拾いだした久恒啓一の著作だなあと感じたのである。偉人の発言に言い添える形で、久恒さんの解説がつづく。その理解の深さ、味わいがいい。まるで偉人の隣に立って、いいたりないところを補っているかのようだ。 「志を立てる」で偉人たちは声高らかに言う。志というものはあたかも自分に下された天命、神から命じられたものだ。自明きわまるもの、として微塵の迷いもない。 「わだばゴッホになる」(棟方志功) 「私は、この世界に、何かをやりとげるために、生まれてきたのだ」(野口英世) 「志を育む」段階の偉人たちは、もう迷わず、右顧左眄せず、反省せず、一直線である。先はどうなるかなどと案じている気配はない。 「事の成る成らぬは天に任し、自分はひとえに その日その日の務めを全うすれば足る」 (新渡戸稲造) 「最初にそれがとても至難だとおもわれるものを、屈服せずにやり遂げると、それは必ず至難でないものであることが分る」(堂本印象) 「志を磨く」段階の偉人たちは到達した至言をものす。初心を忘れず、動ぜず、反省せず、ぶれない。強烈な自信に支えられて、しかものりをこえない。 「僕は死ぬ迄進歩する積りで居ます」(夏目漱石) 「反省をしなければならない。しかし、改心をしてはいけない」(頭山満) 「自分がやりかけた仕事を一歩づつたゆみなく進んでいくのが、不思議なことだけど、この世の生き甲斐なんです。(いわさきちひろ) 結局、久恒さんがいいたいことは、偉人たちはたゆまず継続してやった。継続させていくものが志である、ということなのだろうと思う。心の疲れた人がいつでもページをめくれるように、静かなトーンの白表紙にしたのは、名編集の賜物だろう。 私自身もピタッと感じてうれしくなった言葉がいくつもあった。 「他人が笑おうが笑うまいが、自分の歌を歌えばいいんだよ」岡本太郎 「私は精神的に弱いので、逆にそれを人にさらけ出して、どうしてもやらざるを得ない状況に自分を追い込んでゆくのである」(植村直己) 「作家にとって大切なのは勉強すること、つまり本を読むことだ」太宰治 へえー あの太宰が・・。 「もう、これしかない。一つの業です」(手塚治)には同感!人生って結局一つのことをやるしかないんだな。 「運動は事務の堆積である」(市川房江) 「やはりもう一度女に生まれて、婦人運動をしなければならないね」市川房江 私は40年もNPO活動をやってきたが、この言葉には参りましたね。NPO活動のちまちまこまこました事務がいやになってきた時、ドーンとこの言葉。しかも、もう一度女にうまれて婦人活動をしなければならぬ、というのですから、青天の霹靂みたいなお言葉です。市川さんは神様ですな!
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
筆者の「志」を感じない。,
By チャーリー "チャーリー" (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: KOKOROZASHI 志 (単行本)
本人だけが盛り上がっている実に志の低い本だな、というのが読後の偽らざる感想である。
名言の類を読むのは好きだ。だからこそこの本を読んだ。そしてここに書かれている名言には学ぶべき言葉もある。しかしただ有名人(無名で立派な仕事をした人も入っているが)の言葉を同じテーマで連ねたところで、そこに一貫した選者の思想なり志がなければ駄本に過ぎないだろう。 しかもその名言についているコメントのなんと平凡かつ軽薄なこと。この程度のコメントは誰でも書ける。昔々よく揶揄された巨人の元名監督の野球解説並である。つまり「(ワンアウトランナー1塁の場面で)ここで内野に転がすとダブルプレーでチェンジですね」という類なのだ。 究極の滑稽さは次の名言だろう。 (以下引用)168ページ 「私は誰々曰く式の話がきらいで、総ては体験に依る話をする主義です −朝倉文夫」 すべてのことを自分自身の言葉で語ることができたとき、人は本当の自分自身になる。(引用終わり) 後段が筆者の解説だ。この名言を入れることに反対はしない。しかしこんなくだらないコメントつけていると「じゃあなたはなぜ本書(まさに『誰々曰く』の本)を編集したわけ?」と思わず突っ込みたくなる。 こんなコメントでは読者の共感を呼ばない。まさにこの名言が語っているように、筆者はこの名言にちなんだ自分の体験を語るべきなのだ。しかるに誰にでも思いつく、自分は人生がわかってしまっているような、薄っぺらい思想を押し付ける。いや思想ですらない。単なる類型的な思考パターンにすぎない。まるで小学校の朝礼で聞かされる能天気な校長の人生訓話である。 というわけで実力不足の力士が、稽古不足の上他人のふんどしをはいて手抜き試合をしている感があり読んでいてガックリきたのだが、ふんどしにはキラリと光るよいものもある。そこで「他人のふんどし」分をプラスして評価は「3」とする。 いやはや久々に別の意味で感動した1冊であった。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
素晴らしい文章の数々、しかし・・・,
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レビュー対象商品: KOKOROZASHI 志 (単行本)
素晴らしい方々の魂の言葉の数々です。
特に、岡本太郎さんの言葉はズシンと揺さぶられました。 ただ、タイトルが志とありますが、人生訓が多かったのも事実。 例えばイチローの文章は素晴らしいことに間違いありませんが はたして「志」でしょうか?(なぜ、野球をやっているかの理由が 全く記されていません。) 全員の名言が「志」という視点から」ずれていなければ 文句なしの五つ星でした。
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