ゲーム開始直後の印象は「グラフィックが地味」だとか「ロードが遅い」だとか「さしあたり何をすればいいのか分からなくてつまらない」といったものでした。でもせっかく買ったのだからもうしばらくやってみるか、と思ってギルドで仕事をこなしたり、街を巡ったり、ダンジョンを探索したりしているうちに顔見知りが増えていき、気が付けば歴史の流れも動きだし、段々と楽しくなってきました。中盤以降はイベントが怒濤のよう押し寄せ息をつかせぬ展開にしばしば止め所を失うほど熱中しました。終盤にはゲームをクリアしてしまうのが勿体なくてひたすら大陸中を彷徨き回りましたが、やることもやり尽くして仕方なくクリアした時には既に2週目のプレイに想いを馳せていました。
このゲームはフリーシナリオで自由度がとても高いのにも関わらずストーリーが非常に濃い。しっかりと造り込まれたストーリーを背景に自然とキャラクターへの愛着も強くなります。そんな思い入れのあるキャラ達が下手糞な自分のせいで悲劇的な運命を辿ったなら、どうでしょう?「クリアしたからもういいや」と忘れてしまえる人は少ないはず。彼女ら(彼ら)を今度こそ助けるために2回目の旅に赴くのが人情ってもんです。とは言ってもこのゲームは1週目2週目は攻略本を見ないでプレイした方がいいと思います。先の読めない展開に翻弄される楽しみは1週目だけの特権です。どうしても助けたかったあのキャラを助け損ねた悔恨もいつか助けられた時の喜びを一段と際立たせるスパイスとなるでしょう。
ちなみに仲間は最大23人。EDは48種類。「ジョブ」によく似た「ソウル」というシステムがあり、ソウルに固有の成長パラメータやスキルがあります。
スタート地点も男女ごとに複数個用意されていて様々な立場から物語を楽しむことが出来ますが、中でも男主人公のスタート地点のひとつである『王城のある大都市』が個人的には非常にお薦めです。このシナリオには青春のきらめきと蹉跌が詰まっています。
先に述べたような「ロードが長い」「グラフィックが地味(絵そのものは綺麗だが、視点が一枚絵っぽく古臭い)」と言った欠点や「ゲームバランスが大味」「戦闘がやや単調」と言った欠点はありますが、「自由な上にストーリーも良いゲーム」というのは探してもなかなか遭遇できるものではないと思うので気になった方は一度プレイしてみることをお勧めします。