「Kanon」「AIR」で一躍名を馳せたKey製作の恋愛アドベンチャーゲームです。
フルボイスの18禁ゲームが幅を利かせているPCゲーム市場で
敢えて一般向け製作方針をとっており、
ユーザーにいかに楽しんでもらうか、どうすれば面白い作品になるのか
単なるギャルゲーに終わらない製作者の本気の姿勢が見事な仕上がりを魅せています。
音声なし、効果音もほぼ無しですがDVD-ROM1枚/約2.3GBの大容量を誇る入魂の一作です。
家庭というものを知らず、生きがいも目標も持てない空白の日々を過ごしていた主人公が
彼女との出会いから人と人との触れ合い、優しさ、暖かさ、そして家庭を知り、「家族」になって
いく様を丹念に情緒たっぷりに描いた感動作です。様々に散りばめられた話の中で得られる
計8個の光が続く物語への架け橋となり、彼と彼女の物語は続いていきます。
家族の存在と町との繋がりを大事に描いた膨大なシナリオと
研ぎ澄まされた音楽が秀抜で、忘れていた優しさや温かみがじんわり胸に染み込んできます。
ヒロインと結ばれておしまい。・・・・ではない展開にさらに驚愕、感動すること必死です。
メインヒロインをも凌駕するサブヒロイン達のシナリオの充実ぶりや
日常会話シーンの面白さ、選択肢の選び方でミニRPG、おまじないゲーム、
サブヒロイン多数が入り混じったバスケ、バトルロイヤル、草野球勝負など
遊べる要素満載の充実ぶりに舌を巻きます。
『たかがギャゲー、されどギャルゲー』
まさにギャルゲーの金字塔と言っても過言ではないでしょう。
惜しむべきはキャラクターデザインのアクの強さとCG枚数の少なさです。
私自身もパッケージの見た目で手を出しそびれていたので、
最初の「つかみ」でユーザーへのアプローチがうまくいっていない点が残念です。