20床ほどの救急病棟で使用しています。
病棟には主に「テルモのエレマーノ」が常備されていますが,時に訪問看護などにも行きますので自分個人の物が欲しいと思い,色々と調べた末にこの製品を購入しました。
購入後2ヶ月間ほど実践使用しましたので,エレマーノと比較して感想を述べたいと思います。
購入の条件としては,まず第一にできるだけ安いこと(エレマーノは平均して2万円以上と個人購入するには高価)。第二に,しかしながら性能面でエレマーノに劣るのは許し難く(実際使いやすい),同等かそれ以上の性能を有する物であること,という贅沢な望みをかなえるべく,いろいろと調べた末にこの製品を買ってみました。
まず,カタログ的には,
1)設定によって測定方法を「オシロメトリック法とK音法」との併用ができてること,
2)「最大8件の測定値メモリー」があること
3)「暗所でのバックライト設定ができる」など,
主に3つの点において性能的にエレマーノに勝っていることが目を惹きました。
そのうえでなによりもエレマーノがネット上ではどこの販売店でも平均2万円以上するのに対し,これは最も安いところでは1万4千円程度で買える事が,最終的な購入の決め手になりました(結局は値段か・・・)。
【一番のガッカリ・・・】
さて,実際に病棟で2ヶ月間ほど使ってみての感想ですが,まず個人的に最も期待していたことは1)の「オシロ法とK音法とのハイブリッド方式」なのですが,実感としてはほとんどその他オシロ法Onlyの製品との有意差は感じられません。
実際に仕事をしていて困ることは,ターミナル期やショック状態の際など,収縮期血圧が60mmHg程度まで低くなると自動血圧計ではなかなか測定出来ないことなのですが,2ヶ月間この製品を使ってみても,これまでの「オシロ法Onlyの製品」以上の性能はまったく実感できていません。その逆に,エレマーノやベッドサイドモニターの血圧計で測れたのでこれでも試してみたら,何度やっても「Error(測定不可)」と表示されて,ガッカリしたことが数度ありました・・・。センサー部分の感度や,解析ソフトの煮詰め不足などが原因でしょうか?
【良かったところ】
血圧計のほか体温計なども自分の物を使用していますが,機器にかかわらず個人的に選択の第一番条件は2)の測定値メモリーがあることです。「さっき測ったけど何℃だったっけ?」というのは良くありませんか?その点でこの製品は個人的に文句の付けようがありません。
最大8件のメモリーがあるほか,その測定値を個別・一括で削除できるので,使っていてとっても便利です。
3)の「暗所の自動バックライト」については,当然のことながらライトが点灯するように設定すると電池寿命が短くなります。実感としてはエレマーノが2ヶ月以上は常用出来るのに対して,暗所バックライトONの設定ではその半分の1ヶ月程度に思います。
現在は改めてOFF設定に変更して試しているところですが,現実問題として病棟などで完全な暗闇というのはほとんどありませんから,バックライトOFFでの使用が標準と考えますので,電池寿命はもっと延ばせると思います(※ちなみにBeep音のON/OFFも設定できます)。
長々と書きましたが総評すると(わたしが購入した物が個体不良でない限りは),カタログで謳われるほどには飛び抜けた長所はないものの,1万4千円程度で購入できるなら比較的に良い買い物だと言えます。