"58年 『想いあふれて』。 ジョビンの手がけたサンバ・カンサォンの名盤。オープニングに名曲「Chega de Saudade」が収められていますが、通説では、ジョアン・ジルベルトのギターによって、このサンバ・カンサォンが“最初のボサノバ”になったってことです。日本盤はそれにちなんで、その邦題をアルバム・タイトルにしてました。原題どおりだと『もっと愛の歌を』です。"
"64年 “The Astrud Gilberto Album(with Antonio Carlos Jobim)”。泣く子も黙るブラジル稀代のヘタウマ嬢。そのアストラッドを連れ出して、“Getz/Gilberto”の直後にすぐさま作られたソロ・ファースト・アルバムで、全米をねじ伏せてしまった傑作。ジョビンと、マーティ・ペイチ、そしてジョアン・ドナートによる洒落た演奏と、落ち着いたアレンジ。"
"コンピ盤『コンポーザー/ベスト・オブ・ジョビン』。 初期のジョビンの自演作品をまとめたお徳用CD。64年の“The Wonderful World of Antonio Carlos Jobim”と、67年の“A Certain Mr.Jobim”をあわせた2イン1ですが、さらに65年の“Love, Strings and Jobim”からはジョビン作の2曲も。そのうえボーナスが4曲。"
"これは67年の映画“Garota De Ipanema”のサントラ。 ジョビンのプロデュースのもと、シコ・ブアルキ、エリス・レジーナ、バーデン・パウエル、デオダートなど豪華メンバーが饗宴。ナラやエン・シーも歌って、まさにベスト盤的な内容。終わりつつあったボサノバと自由の時代を、一瞬のきらめきと哀愁で締めくくった作品とも思える。シコの「マスカレードの夜」が大好きです。"
"77年 “Gravado Ao Vivo No Canecao/Jobim-Vinicius-Toquinho-Miucha”。 ヴィニシウス・ジ・モラエスの演劇的な要素に彩られたショー。 トッキーニョとミウシャの歌も、洗練された文化人の雰囲気に溶けこんでる感じ。まさにこれが、かってボサノバを生み出した優雅な世界なんですかねぇ。ヴィニシウスの文学性と音楽性が、ブラジルの文化水準を引きあげたのです。"
"『コンプリート&モア』。 77年の“Miucha & Antonio Carlos Jobim”と、79年の“Miucha & Tom Jobim”をあわせた、お徳用2イン1CDです。これらは、ミウシャを介してはいますが、実質的にはジョビン&シコ・ブアルキの共作だったともいえる。ボーナストラックに、まだ幼かった頃の娘ベベウ・ジルベルトと一緒に歌ったミウシャの録音が1曲。"
"99年 映画『オルフェ』のサントラ。 禍々しさと、純粋さと、ロックが混在する、カエターノ・ヴェローゾのブラジリアン・ワールド。かつてジョビンやボンファが手がけた舞台と映画の音楽をも取り入れ、オマージュ的な意味あいも含みます。ジョビンの末娘マリア・ルイザが「フェリシダーヂ」を、カエターノが「Se Todos Fossem Iguais A Você」を歌い、ジョビンの無垢な旋律を甦らせる。"