ジャズのCDやDVDでは、難解であったり冗長であったりして退屈してしまうことも多いのですが、このDVDでは、スタンダード曲、自作曲ともに親しみやすいものが多く、幅広い層の人が楽しめると思います。強烈にスイングしながら鍵盤上を指が駆けめぐる超絶技巧の魅力と、思わず聞き入るメロディアスな魅力とが、ここでは、両立しています。
そして、なんといっても、教会音楽にも通じるオスカー・ピーターソンの自作曲「Hymn To Freedom」(「自由への賛歌」)が素晴らしい(他のDVDでも同曲が収録されているものはありますが、インタヴューがかぶっている等の事情があり、歴史的記録としての価値は否定できないものの、音楽的には、オスカー・ピーターソンの全盛期であっただろうと思われる60年代の演奏がフルで聴けるこのDVDにはかなわないと思っています)。ノイズはありますが、それにもかかわらず、感動的です。最高の演奏です。
白黒映像ですが、映像も素晴らしく、60年代の高級ジャズ・クラブにいるかのような感覚が楽しめます。ピアノを弾く手元がしばしば見れるのも嬉しいところです。
(なお、国内版もでているようですが、輸入版で視聴したので、輸入版に基づいてレヴューしています)