ジャケット写真に、レコード会社名、ミュージシャン名、曲名、録音評、200字あまりの短評などをコンパクトにまとめ、1ページに2枚のアルバムを収容。という、講談社α文庫と寺島さんが発明した形式がいい。だから、文庫に500枚のアルバムが写真入りで紹介できたわけだ。アルバム紹介はわずか数十枚で、ダラダラと愚にもつかない話を書いているジャズ入門書とはワケがちがう。ただ、問題もある。ピアノ・トリオ名盤は500枚もないのに、500という数字にこだわった「売らんかな政策」のために、駄盤も紹介するはめに。例えば、マッコイ・タイナー、ホレス・シルヴァーなどなど。名盤が500枚ないのなら、365枚とか300枚にすればいいのに、「名盤紹介」と言っておきながら「駄盤批判」を乗せるのはどうかと思う。また、ほぼ入手不可能なEP盤を紹介するのはコレクション自慢ではあっても、ガイドではない。入手可能なCDに限って紹介して欲しかった。独断と偏見の「寺島節」は相変わらず。寺島節が好きな人は、どーぞ。(松本敏之)