JFL以下のリーグでJリーグ参入を目指して活動しているクラブを紹介している本。全国にJリーグを目指すチームは多いと聞いてはいたが、その実数や実態を正確に伝える媒体は少なかった。その意味で本書の存在は貴重だ。クラブに携わる人びとのさまざまな思いにも触れることができ、ここまでサッカーの裾野を広げたJリーグの功績には改めて感服するばかりだ。
しかし、著者はこの現状に対して決して楽観的な未来像を描くことなく、少々辛口に、しかし愛情をこめたエールをそれぞれのクラブに送っている姿勢がすばらしい。私もすべてのチームがプロチームとして大成できるとは思えない。しかし、それでもすべてのチームにJ参入という目標を果たして欲しい。そんな思いにさせるものがこの本にはある。
あくまでも私見だが、本書はソーシャルベンチャーのような事業を起こす上での手引きにもなると思う。非営利活動を行う時、何が障壁になり、また何が資源となりうるのか、参考にできる点も多かったと思う。