クイーンズ出身のラッパーTragedy Khadifiの別名義であるIntelligent Hoodlum。
この作品はファーストとセカンドを併せた2in1になります。
全編プロデュースを務めたのは、Pete Rockに成功の足掛かりを
与えたことでも知られる重鎮Marley Marl。
軽めのボトムで跳ねるドラム、Donald Birdあたりのクラブジャズ
直系の程よく乾いた上モノ(ギターやオルガンが多め)が持ち味。
1枚目は早いテンポの中でリズムを強調した曲が多く、
ドラムとTragedyのラップが火花を散らします。
DJ Premierにも通ずる不穏なピアノが印象的な表題曲、
1枚目では珍しくクラブ仕様でムード満点の"Back to Reality"がベスト。
2枚目は全体的にゆったりとした作りになり、メロディが前に出てきます。
それでも甘すぎず、苦い黒味が失われないプロダクション。
Marlは他のプロデューサーと比べて「一歩後ろ、一歩奥にある」と感じさせます。
派手さは無いけれど身を任せられる安定感がある。
中でも"Street Life(Return of the Life Mix)"は白眉の出来です。
ファーストは90年発表、セカンドは93年発表。
HIPHOPにとって大きな転換期を跨いでのリリース。
ミドル、ニュースクール両方の魅力を存分に味わえます。