登録情報
|
類似した商品から提示されたタグ(詳細)関連タグ(この商品に近い関連キーワード)を追加する++最初のタグになります
|
運命の敵(仮称)に対して行った攻撃といい、敵のチビこけた姿といい、生死が関わる問題にしてはあまりにも当事者たちがか弱く卑小なのだ。
単純に見るなら、デリーを舞台に主人公側が味方する善玉VS悪玉の争いにも見えるだろう。だが、どれも善悪でくくれるような性質ではなく「ただ自分の場所を生きているだけ」なのだ。最後に出てくる……ゲームで言うならラストボスにちかい存在は、なるほど悪を感じさせる。だがそれも、「その性質に従って生きている」ようにしか見えないのだ。
キングは善悪を書こうとしたのではなく、本当に文中に出てくる「運命に関する性質」のみで性格を割り振ったようだ。しかしそんなラストボス(仮称)は、もう生き物というより抽象概念が動いているようだった。更に身近な悪玉たちは、弱いし恐れるし、主人公と怒鳴りあって殴りあう。
これは実のところ抽象的な「運命」がどれだけ卑近なものかを扱った作品なのだ。
途中までは、これから何をやらかしてくれるんだこの老人&●●たちは…とワクワクしながら読める。突っ込みどころだって多い。最後にいたっては大笑いしてやるべきなのか迷いながらも泣けた。暗い救いではなく明るい終わりかただし、「みんなよくやった!」といってやりたかった。(悪玉含めて──個人的には、どうしてもあいつらが嫌いになれない)
おまけ。今も続くキング『暗黒の塔』シリーズへの伏線も張ってある。例の世界が●を通して一瞬現れたような遊びだが、『暗黒の塔』シリーズが好きな読者はここで「ははーん」と訳知り顔で頷ける寸法だ。
|
|
|