Sigur rosファンなら間違いなく買いの作品だろう。注意点は2つ。
まず他のレビュアーも述べているが、演奏はSigur rosの4人だけで、
ヴァイオリン/ホーン隊はいない。
よってTakk以降、特に『残響』の曲はやや物足りない感がある。
ちょっと自慢になってしまうが、私は『残響』発表直後の、
Bjorkも参加していたアイスランドでのフリーライブを幸運にも見ることができた。
それが今のところ最初で最後のSigur rosのライブ体験なのだが
CDのような神聖さはあまり感じられず、ちょっと残念だったのを覚えている。
しかしこのライブ盤は、4人だけにも関わらず、その印象を簡単に塗り替えてしまった。
確かに「ここでヴァイオリンが欲しい…」と思うことはあるが、
それを補って余りあるほどの力強く、美しく、心に訴える素晴らしい演奏をしている。
もうひとつの注意点は映像に関して。
またまた幸運なことに今作の上映会に参加することができた。
単色、わざとピンぼけ、数分間観客のみを映す等、その撮影手法から
今作は完全に「1時間のイメージビデオ/映像作品」と考えておいたほうがよい。
もちろん音楽と上手くマッチした映像で素晴らしい出来であったが、
「どんな表情でやっているのだろう、どんな機材を、どんな風に弾いているのだろう」
という目的で見たい方は07年の「Heima」を見よう。
あと、最後の“luppulagid”という曲は未発表曲。
スローテンポで、どこか悲しげなピアノを中心としたほぼインスト。
例えるなら『 ( ) 』に入ってそうなイメージの曲。