超人ハルクの映像作品は大まかに言うと2種類。1つは原作コミックに忠実なアクション満載の「はっちゃけハルク」で、近年の映画版がそれに当たります。
もう1つが70年代末に製作されたこのTVシリーズ。流浪の旅先での様々な出会いと別れに重点を置いた、むしろ「逃亡者」に似たヒューマンドラマ。前者とは方向性が真逆なので、映画等から興味を持った方は要注意。
まあ本放送から慣れ親しんだ自分にはこちらが本筋なんですけどね(^^;
この全話セットは、それまでシーズン毎にバラ売りだったものをまとめた廉価版のようです。収録はシーズン1〜5で、後年製作されたTVスペシャルは含みません。セット特典等は無く、追加要素もそのまま。意味が無くなってしまう物も有るのはご愛嬌(次シーズンの1話をオマケ収録って…)。薄型ケースが9枚x2列平積みに収まる外箱は置き場所にちょっと難有り?ケース裏に各話の粗筋が書いてあるので、探す時ちょっと便利。
画質はそれなり。傷、シミこそ少ないですが、正直ザラつきがかなり目立ちます。片面2層に1話約50分を4〜5話収録。
全体的にもう少し予算をかけてほしかった、とか何故ルー・フェリグノ氏(ハルク役)呼ばなかった?、とか思う所はいろいろ有ります。が、当時からのファンとしてはともかくノーカット、ゴースト無しで全話いつでも視聴出来るだけで感無量ですし、何よりコスパが優秀なので(投稿時点でamazon.comの相場は約$35)星4つ評価。いつかこの素材に日本語音声を合わせた完璧版を出してほしいですね。
残念ながら主演のビル・ビクスビー氏、敵記者役のジャック・コルビン氏、そして作曲のジョー・ハーネル氏共既に故人となり、デビッド・バナーが安息を得る事の無いまま未完のシリーズとなりました(「最後の闘い」?何ですかそれ(^^; )。が、不当な逃亡生活の中でも決して知性と慈愛とユーモアのセンスを失わない成熟したアンチヒーロー像は当時も今も胸を打ちます。
いまでもアメリカのどこかでヒッチハイクをしている彼の姿が目に浮かぶようです。あの哀愁溢れるピアノの旋律が流れる中…